毎 周 電 視/中国語圏映画事情

【7】『チャイナ・ストライク・フォース』でルビー・リンに目覚める

 『チャイナ・ストライク・フォース〈雷霆戦警〉』(2000年香港クリスマス映画。大陸上映済み、日本は2002年公開予定)は、ハリウッド帰りのスタンリー・トン〈唐季禮〉監督が、1200万米ドルをかけて作った国際派アクション映画だ。出演アーロン・クォック〈郭富城〉、藤原紀香、ワン・リーホン〈王力宏〉、ルビー・リン〈林心如〉、マーク・ダカスコス、クーリオ、チョン・プイ〈秦沛〉など。舞台となったのは主に上海。

 この映画の見どころは、軍用ヘリコプターや高層ビルが効果的に使われる、スタンリー・トン入魂の大掛かりなアクションシーンである。アーロン・クォックやワン・リーホンの生身アクションももちろん格好いい。そしてそうしたなかで役者たちが良くも悪くもパフォーマーとなっているのに対し、アクションなしの演技担当で息をつかせてくれるのが、哀愁の汚職公安を演じたチョン・プイと、その娘役ルビー・リンである。チョン・プイは上手くて当たり前なのだが、ルビー・リンについては「なんと彼女は演技派であったのか」という驚きさえ感じられるだろう。映画全編に渡り、サービスなのかスタンリー・トンの趣味なのか存じませんがやたら脂ぎっているので、ルビー・リンの登場は一服の清涼剤でもあるのだった。

 しかし思えばルビー・リンは、『還珠格格』などのチオン・ヤオ〈瓊瑤〉製作・脚本テレビドラマで、劇中ほとんど常に異常状態に置かれ、泣きわめいたり必死に演説したりを延々と続けるというむちゃな演技をしつけているのだから、『チャイナ・ストライク・フォース』で見せた、比較的自然な精神ダメージを受けて涙を流すという芝居なんてお茶の子さいさいだったかもしれない。

 そんなルビー・リンの過去の出演映画は、『怪談之魔鏡』、『大贏家』、『漫畫風雲』など、豪華キャストを集めながら作品自体がどうにもしょぼいというレイモンド・ウォン〈黄百鳴〉製作作品が目立つのだったが、しかし、10月中旬にクランクイン予定の『生死速遞』は話題作だ。製作費1600万元、出演はルビー・リンのほか、リッチー・レン〈任賢齊〉、ブラッキー・コー〈柯受良〉、ナー・イン〈那英〉など。内容は、大陸の男の子が白血病のため骨髄移植を必要としているが大陸でドナーが見つからず、台湾赤十字に助けられるという・・・両岸平和の話。リッチー・レンは患者の主治医役、ルビー・リンはその助手、患者の母親役にナー・インの予定。また、タイのtaeと共演した『新小龍女與楊過』も公開を控えている(小龍女と楊過といっても別に武侠映画ではない、単に『神[周鳥]侠侶』のキャラクターを使っただけである)。

 ルビー・リンは、目標とする女優にマギー・チャン〈張曼玉〉を挙げている。アイドル女優から努力して実力派女優に脱皮したマギー・チャンを、ルビー・リンは目指しているそうだ。

(緑茶)


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