毎 周 電 視/中国語圏映画事情

【2】コロンビア大製作 Part.2

 コロンビア・アジアが制作を発表している4作品のうち、アクション映画でない2本は、監督フォン・シアオガン〈馮小剛〉(大陸)、出演ゴー・ヨウ〈葛優〉(大陸)、ドナルド・サザーランド(アメリカ)、ロザムンド・クワン〈關之琳〉(香港)のコメディ『大腕』と、監督チェン・グオフー〈陳國富〉(台湾)、出演レオン・カーファイ〈梁家輝〉(香港)、デビット・モース(アメリカ)、レネ・リウ〈劉若英〉(台湾)、ヤン・ゴイメイ〈楊貴媚〉(台湾)のスリラー『雙瞳』だ。『雙瞳』の美術は、『グリーン・デスティニー〈臥虎藏龍〉』で米アカデミー美術賞を受賞したティン・イップ〈葉錦添〉(香港)、撮影はアーサー・ウォン〈黄岳泰〉(香港)。中華圏の各地から人材を集めていることが、コロンビア・アジア作品の特徴といえるだろう。アン・リー〈李安〉監督は『グリーン・デスティニー』のキャスティングについて、コロンビアの指示だった、と話している。『大腕』、『雙瞳』共に公開予定は今年末。

 フォン・シアオガン監督は、ゴー・ヨウとコンビを組んだお正月コメディ『甲方乙方』、『不見不散』、『没完没了』で有名。中国大陸の監督は、雄大な風景を利用して映像で魅せるタイプが多いが、フォン・シアオガンは主に都市を舞台とし、セリフの掛け合いで滋味を出すのが得意だ。セリフの少ない中国映画群にあって、フォン・シアオガン映画はまるで香港映画のようにセリフが多い。(名優ゴー・ツンジョアン〈葛存壮〉を父に持つゴー・ヨウが美しい中国語でゆったりと話してくれるので、香港映画よりは聞き取りが楽・・・)。

 しかしフォン・シアオガン監督は、不倫を題材にした前作『一声嘆息』しかり、最近は軽いコメディに飽きたのかシリアス志向があるようだ。次回作は、リウ・ジェンユン〈劉震云〉原作の文芸映画『温故1942』という。また『大腕』は、始めはきついブラックユーモアを漂わせてタイトルは『大腕的葬礼』になるはずだったが、コロンビアの意向で中国公開がお正月に決まったために、縁起の悪い「葬礼」の字をはずし『大腕』にタイトル変更された。ポスターも、最初はモノクロにする予定だったのが、お正月映画なので真っ赤なめでたい色にされそうだとか・・・。キャスティングについては、ゴー・ヨウの主演はフォン・シアオガン監督の強い要望だったようだが、「大腕」(大スター)役は始めマーロン・ブランドにオファーされ、ブランドが持病を理由に断ったのでドナルド・サザーランドになった。ヒロイン役は、フォン・シアオガンは奥方のシュイ・ファン〈徐帆〉を使いたかったが、シュイ・ファンは英語が話せないのでロザムンド・クワンになったそう。映画の内容は、「大スター」サザーランドが中国で亡くなり、ゴー・ヨウと、サザーランドのお付きだったクワンが「大スター」の名声を利用してスポンサーまみれの葬儀を執り行うというものだ。

 世界配給を前提に置かれた中国語圏映画はどのような色を見せるのか?

(緑茶)


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