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徐家匯、地下鉄3路線が交わるターミナルに


徐家匯の地下鉄駅計画図


 徐家匯といえば、上海を代表する商業エリアで、現在でも1日30万人を超える地下鉄利用客がいる大きなターミナルになっている。この徐家匯エリアが2010年の万博を目標に大きく変わろうとしている。そのさきがけとして、地下鉄ターミナル構想が2006年4月6日に上海軌道交通指揮部から発表された。その概要を紹介する。

 
(左)現在の地下鉄1号線徐家匯駅 (右)地下鉄1号線徐家匯駅のコンコース。上海で最も早く開通した地下鉄だけに、内装などの陳腐化が目立つが、人通りは絶えない。かれこれ10年あまりの歴史をもつ


 徐家匯エリアは交通の要衝でもあるため、地下鉄工事を行うにあたっても大規模な交通規制を行って施工するのが非常に難しい。そこで、いままでさまざまな再開発計画が検討されてきた。2010年の上海万博時には、地下鉄1号線・9号線・11号線が徐家匯で交わることが明らかになっている。地下鉄1号線は、シン(クサカンムリに辛)庄から宝山区を結ぶ重要な幹線で、現在も上海一の利用客を誇る。

 ここに、先日ルートが確定し、マスコミにも発表された松江から浦東を結ぶ地下鉄9号線、嘉定区から将来的には浦東の臨港新城を結ぶ計画の11号線が徐家匯を通過する。2010年上海万博開催時における徐家匯の利用客はのべ50万人に達するものとみられ、上海市内で3本の地下鉄の乗換えができる16箇所の重要乗換え駅のひとつとなる。


港匯広場のツインタワー。ショッピングセンター、映画館、飲食店のほかにオフィスビルが入る。次の徐家匯開発で注目されているエリアだ

 今回検討された設計案の最大のポイントは、いかに4年前後はかかると見られる工事期間中の影響を少なくするかという点だ。

 そこで、採用されたのが城市建設設計研究院の案で、港匯広場を中心に3つの地下鉄駅が広場を囲む案となった。この案によると、地下鉄9号線は港匯広場と港匯公寓の間の地下に設置され、11号線は恭城路地下に設置されることになる。

 その結果、9号線と11号線の乗り換えが実現し、華山路と衡山路を経由する地下鉄1号線との乗り換えも可能になる。港匯広場地下はすでに比較的大きな地下空間があり、これら既存の施設を利用するのもこの計画の狙いだ。

 
(左)港匯広場のショッピングモール。この日は韓国の観光イベントが行われていた。広々としたスペースのとり方は、その当時上海で話題をまいた  (右)恭城路ではすでに一部建物の取り壊しが始まっている 後ろのマンションは名仕苑

 まず、地下1階に9号線と11号線のコンコースを設置し、地下2階に9号線のホーム、地下5階に11号線のホームが設置される。この9号線ホームの上部には港匯広場の地下駐車場が配置される。地下鉄9号線と11号線から1号線への連絡には幅12メートル、長さ300メートル連絡通路が設置されるが、現在の1号線・2号線乗り換えよりも若干距離は短くなる見込みで、5分以内の相互乗換えを実現する。地下25メートルの空間をフルに使いたいとしている。


太平洋百貨、第六百貨など徐家匯で最も古く開発された部類にはいるエリア。最近では華山路沿線が整備されて、商店街を形成している

 また、このエリアには太平洋百貨、東方商厦・匯金百貨・第六百貨・港匯広場と百貨店が集まっている。これら利用客の平面的な地下移動を実現するほか、地下鉄乗り換え客が交じり合って混雑を起さないように地下各層での役割分担を明確にする。

 道路関係では、徐家匯で車の渋滞解消のために、現在ある衡山路と漕渓路の地下立体交差以外にも、現在は地上で信号待ちに伴う渋滞を余儀なくされている華山路と漕渓路の地下化工事も検討されている。4車線道路が地下化されることが有力だ。漕渓路側では、東方商厦以南に地下立体交差への入り口をつくり、華山路では、広元路北側に入り口を作る計画。


弘基広場の跡地利用問題

港匯広場横の弘匯広場 今回の開発プロジェクトのメーンとなる

 取り壊しが決定している港匯広場となりの弘基広場には、前述のように地下鉄9号線の徐家匯駅が建設されるが、地上部分には高さ300メートルの浦西一のオフィスビルが登場する。用地がもともと少ない徐家匯エリアにおいて13.2ヘクタールの規模を誇る弘基広場は、上海中心エリアでも最後の大型開発プロジェクトになるとも言われている。徐家匯の中心エリア面積の半分を占めており、この弘基広場の重要性がわかる。

 この弘基広場の土地は、徐家匯88号用地と命名されていて、もともと韓国の大宇グループが1億米ドルの投資で押さえていた。ここにホテルやフィットネスクラブ、レストラン街を含む「徐匯商城」を作る計画だった。しかし1990年代のアジア金融危機の影響で、開発がストップしてしまった。その後、徐匯区政府は株式譲渡の形で、城開集団に開発権を移譲させている。エリア全体で、総投資額200億人民元のビッグプロジェクトだけに、人々の関心も高い。すでに、弘基広場内のレストラン・テナントの立ち退きも始まっている。ただ、交大新村や楽山新村など付近住民1200世帯の立ち退きも必要で、今後の調節の難航も予想されているが、今後5年〜10年の間でプロジェクトを完成させたいとしている。

美羅城。この建物が完成して、徐家匯のイメージが一気に変わった。中には飲食店のほかにパソコンなどの小売店、映画館、フィットネスクラブ、書店などが入る

 その結果、徐家匯の中心は、現在の美羅城を中心としてエリアから港匯広場を中心としたエリアに移るものとみられ、オフィスビル供給の増大に伴い、徐家匯全体の役割も、現在の商業エリアから上海市中心部西部の重要ビジネスエリアに変わるものと考えられている。その中核となるのが、すでに完成している港匯広場のツインタワーであり、これから建設が始まる高さ300メートル規模の徐家匯センタープロジェクトなのである。徐家匯センターには、オフィスのほかにも5星クラスのホテル、展示会場なども入居する計画。

 10年近く活用されてこなかった上海市中心部で最大規模といわれる徐家匯の開発用地が、いよいよ動き出そうとしている。

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(山之内 淳



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