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衆議院議員の解散による第45回衆議院議員総選挙が8月30日に予定されたのを受けて、日本国内では先日18日に公示が行われたばかりでありますがこちら上海では早速今日から在外投票が始まっています。

在外投票を行うためには、事前登録が必要で、現時点で「投票に行きたい」と思っても登録が無ければ日本に帰国しなければ投票できません。
私は2年前に登録しましたが、それ以降、政局で解散の話が出る度に、今か今かと構えていたにも係わらず、皆さんも報道でご存知のように延び延びになりようやくこの日を迎えたという感じになりました。
さて、私は上海の日本総領事館で投票をすることにしたのですが、日本の在外公館であれば基本的にどこでも良いようです。故に北京の大使館はもとより
瀋陽や広州の出張先でも書類さえ携帯すれば投票が可能なようです。
本当は詳しく写真撮影をして、皆様にお伝えできればよかったのですが、セキュリティの関係で撮影は「NO!」ということで文章だけでの説明お許しください。
<まず入館チェック>
領事館に入るのにはまず、セキュリティチェックが行われます。最初に表の警備員にパスポートと在外選挙人証の提示を求められます。パスポートの写真と本人を見比べられて他人じゃないか確認されます。また在外選挙人証とパスポートの名前の照合もしてました。
そして今度は警備窓口の担当者に、銀行の窓口のようなガラス越しにパスポートと在外選挙人証の提示を求められ、入管の目的を尋ねられます。
私の場合は在外選挙人証を提示したので投票の目的を改めて告げることも無かったのですが、パスポートだけの提示だと質問されるでしょう。
書類の確認が終わってようやくチェック室に通されます。荷物のエックス線検査と金属探知機によるボディチェックです。まるで空港のセキュリティチェックのようです。
<ようやく入館>
セキュリティチェックで何の嫌疑もないことがわかると、警備員が丁寧に室内まで案内してくれました。態度も急に優しくなった??かもしれせん。
中に入るとようやく冷房の涼しさに癒されます。土日の訪問者は大変多いとのことなので、外でのチェックや順番待ちに手間取るとここにたどり着くまで暑さ倒れてしまうかもしれませんね。
玄関を入って正面の部屋が通常、パスポートの更新やビザの申請などを行う手続き窓口となっていますが、今回の投票は入って左側の別室で行われます。
今日はまだ訪れている人も少なく、部屋に入った途端に奥の長テーブルにずらっと並んだ立会人や係員の注目を浴びてちょっと恥ずかしい状態でした。
<投票用紙の請求>
手続きの最初として、まずは投票用紙の請求を行います。ここまで来たのは選挙に投票するためなんだからわざわざ投票用紙の請求を行う書類を書かされるのは微妙に納得いきませんが、投じた票は地元の選挙区に行ってしまうので領事館(投票所)の控えの書類として、投票用紙の管理用として必要だということでしょうか?
請求書類は、今回から投票可能になった小選挙区と比例区の両方の請求にチェックを入れます。チェックがあるということは、どちらか片方だけでも良いということのようで、これも細かい不正を防止するための管理書類のようです。
そして投票用紙の請求とともに日本の選挙管理委員会宛の速達封筒の宛名も書かされます。このあたりが地元の選挙と違って海外ならではの手続きで、意外と面倒くさいかもしれません。そしてこれをもってようやく投票用紙の請求です。また「在外選挙人証」の後ろにはいつどこで投票用紙を請求したという記録が記入されていました。二重投票を防ぐための工夫のようです。
<小選挙区はピンク、比例は緑>
衆議院議員選挙では、小選挙区と比例区にそれぞれ票を投じるためにそれぞれの2票の投票用紙がありますが、ここではいっぺんに渡されます。
地元の投票では比例区なら比例区の投票を終えたあと、小選挙区の投票用紙を渡されたと思うのですが、ここでは投票箱に票を投じるわけではないのでいっぺんに渡されるようです。
では投票箱に投じるのでなければどのように投票をするのでしょうか?
実は投票用紙といっしょにそれぞれピンクと緑の内封筒付の封筒を渡され、正確にはその封筒に入れて投票用紙を渡されるのです。
そして政党や候補者名を記入した封筒に封をして、係員に渡し投票とするのです。そのため封筒にも委託先の市町村名、自分の名前・署名、交付番号を書かされます。このとき間違いがあると困るというので必ず鉛筆で書くことを求められます。初めて訪れると、あまりにも日本での投票に比べ細かい手続きが必要になるため面食らってしまうかもしれませんが、間違いがあるといけませんので、しっかり係員の方の話を聞いて間違いないようにしましょう。
<記入スペースは立ち食いそば店より狭い>
さて投票用紙と封筒を受け取ったらいよいよ投票です。候補者や政党名がわからない人のために、全国分の選挙区別の立候補者名と政党名が書いてあるファイルが全部で3冊ずつ置いてありました。
公示が昨日であったことを考えれば、領事館の方が一晩でこのファイルを準備したことになり、現場担当者の苦労に頭が下がります。
ここで気がついたのですが、小選挙区はもとより比例区も届出窓口が一箇所ではなかったりするので、政党の届け出順も選挙区によってばらばらです。
また選挙名簿まではさすがになく、小選挙区も所属政党と年齢くらいの資料しかないので投票行動の判断は事前にインターネットなどで投票政党、候補者を決めてから出かけるほうが良いようです。
また記入スペースは非常に狭い場所でした。3冊の資料があって2種類の投票をいっきに書き込まなければならないにも係わらず、恐らく日本の投票所と同じ規格のようです。選挙の秘密性と投票の公正性の両方を保つためにこのようなスペースサイズになっていると思いますが、正直言ってとても狭いというのが感想です。
<投票用紙を提出>
投票用紙に記入を終えて、封筒に封をして係員に2通の封筒を渡します。そして立会人の領事の方に署名を頂き、先ほどの選挙区宛の速達封筒の中にこの2通の封筒をしまっていただき、投票終了です。
出口は入ってきた場所と別で、一応二重投票を防ぐための工夫となっているようです。
<投票を終えて>
海外でも選挙に参加できるようになり、小選挙区にも投票できるようになったのは非常に喜ばしいことですが、残念ながら海外にいると選挙に参加するための判断材料が非常に少ないのが実情です。
政党別の比例区はともかく、個人が立候補する小選挙区はネットによる選挙PRも非常に制限されているので、情報をほとんど拾うことができず、個人の資質に対する判断がほとんどできないまま政党名などで選ばなければならないのが実情です。
私の場合は地元の選挙区が、ここ数回出てくる顔ぶれがほとんど同じであったため、改めて材料を求める必要はありませんでしたが、新人が出てきたときは非常に悩ましい問題です。
加えて公示日から在外選挙終了日までの期間が国内に比べて非常に短いので判断期間、材料という面であまり恵まれていないのが在外投票の現実で、これからの課題のように思われます。
(2009年8月記)
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