| 中医沙龍〜中医薬大学の教室より〜 |
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シリーズ連載:中薬ミニ辞典 No.2 日本人に馴染み深い生薬、「山薬」 |
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上海にいる皆さんは中国語のメニューなどで何度かお目にかかっていることかと思います。 実はこの植物は、野菜だけではなく薬としても非常に珍重されています。 中国人の中にも、あの粘った感触に抵抗がある人が多く、生では滅多に食べません。しかし薬の有効成分の含有量から考えると、生で食べるのが一番のようで、改めて日本食の健康との関係の深さには驚きます。 さて、薬物としての山芋はカラカラに乾燥させられ、またでんぷん質が固まって非常に硬く、白色で、サイコロのように立方体に切られています。もちろん保存を考慮してのためです。 今回は生薬としての山芋、「山薬」にスポットを当ててみます。 山薬は中国では主に河南、河北、山西、山東あたりで栽培されています。 ポイントは肺、脾、腎のそれぞれが固有に持つ陰と陽のうち陰に作用し、体の気を充実させるところにあります。そこから以下の場合で応用されます。
これは脾の働きを高める作用と関連しています。 古代から多くの医学者は山芋と他の生薬を組み合わせて薬を調合しています。 しかし陰を補うのが主な働きであるため、体に湿の多い人、たとえば舌の苔が厚い人はあまりお勧めできません。湿は水分に近いので、陰の性質を持ちます。したがって陰を補いすぎると、かえって体の陰陽のバランスを崩してしまいます。
これは山薬の肺に対する作用です。 肺はその性質から湿を好み、乾燥を嫌います。そのため乾燥しすぎると肺の気、特に肺の陰気が不足してしまい、咳などが出るわけです。そんな時、陰と気を補う山薬はうってつけです。とくに頑固な空咳がなかなか直らない人など、慢性化してしまって、肺の気が不足した「虚」の状態の人にはよく処方されます。
腎の気を補う性質から以上のような病気に効果を発揮します。 「六味地黄丸」はご存知の方も多いのではないでしょうか?
陰を補うという性質から、陰が不足して陽が盛んになるタイプのいわゆる糖尿病にも使われます。1日250gほど大量の山薬を、お茶のように煮て飲んでも構いません。 いかがでしたか?山芋は山薬として中医では非常に多くに場面で活躍しています。 大切なのは山薬がそれだけで効力を発揮するのではなく、ほかの生薬を組み合わせてそのパワーを倍増させることにあります。中医学では生薬同士の組み合わせを非常に大切にするのです。 医食同源という言葉はまさに山芋にぴったりではないでしょうか? (山之内 淳)
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