| 中医沙龍〜中医薬大学の教室より〜 |
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![]() 9月よりいよいよ新学期が始まっています。キャンパスでは新入生の声があふれ、活気を取り戻しています。ここ数日天気もすっかり秋らしくなり、もうすぐ中秋節。月でも眺めながら、同学たちとバーベキューでもしようかと計画を練っています。 今回は脾を取り上げます。とはいっても西洋医学でいう脾臓とは違います。概念的には脾臓、膵臓、小腸なども含んでしまう中医学の脾は、その働きも非常に豊富でかつ私たち自信も体感しやすいように思います。
中医学では脾は隔膜の下かつ腹腔の上に存在するとしています。五行説では土に属し、主に生命活動に必要な物質を作り出し、それを体の隅々に分配する働きをするため、「後天之本」、また気や血を作り出すために「気血生化之源」と言ったりします。したがって、その性質は動くことを好み、また五行より太陰湿土の臓に属するところから、湿ったり、濡れることを嫌います。その一方で、脾は食べ物からの精や気、血を陽気の力をかりて運ばなければなりませんから、容易に湿気の影響を受けることになります。たとえば夏場に冷たいものを食べ過ぎると、食欲が落ちると言われますが、中医学では「冷たいものを摂取したあとに、脾が陰邪にあたる寒邪を受けてしまい、脾の陽が傷つけられ、脾の食べ物を消化、吸収、分配する働きが弱められ、食欲が落ちる。」と解釈されます。
水分の分配は脾の大切な役割の一つです。水分が脾の働きによって全身くまなく運ばれている間は、問題はないのですが、もしこの脾の働きが弱まって、留まることが起こると「痰」ができてしまします。この痰、身近なところでは肺など呼吸器系のイメージがありますが、中医学ではそれ以外にも脾の働きも考慮します。これは後日「痰」の項目で詳しく紹介します。
この脾の働きを客観的に評価するためにいろいろな方法があります。例えば舌です。舌は口にあり、脾の入り口に当たります。この舌を見ると、脾の様子がある程度推測することができます。舌に苔がびっしりと張り付いている人は湿がかなり深刻で脾が弱っています。お酒はもちろんのこと冷たいもの、脂っこいものは避けてください。味の濃いもの、脂っこいものはその性質からも分かるように容易に湿から痰を作ってしまいます。舌の縁に歯形がギザギザとあるのは、脾の働きが弱まり、体の水分が淀みなく流れなくなり、結果舌が水脹れを起こしたからだと考えます。
(山之内 淳)
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