(夕方の外灘)
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先日は久しぶりに渡し舟に乗って浦東の方へ行って来ました。
金茂ビルを参観に行くのが目的だったのですが、そのついでに
バンドの対岸にある公園にも行ってきました。写真はそこから見た
夕暮れのバンドです。黄浦江とその沿岸に作られた公園は見事に
マッチしていて、すばらしい景色と雰囲気を醸し出していました。
人もそう多くないので、バンドからバンドを見るより、対岸から見た
ほうが落ち着くかもしれません。椅子も沢山用意されていて、
ボーと行き交う船を見ているのも良いかもしれません。ちなみに
入園料は5元でした。金陵東路から東昌路へ抜ける渡し舟の発着
場から歩いてすぐです。ちなみに、東方明珠および金茂ビルへは、
無料シャトルバスが出ています。学生の方は学生証を忘れずに。
金茂ビルでは参観料の50%学割が効きました。
さて、今日は気のパワーということで、人体に対する気の働き
を具体的にご説明いたします。
前回2回にわたって、気の誕生と起源について書いて参りました。
気とは人体を構成し、生命育む上で欠かすことの出来ない、非常に
運動力をもつ小さな小さな物質である、と中医で定義しました。この気
の運動を気機といい、昇、降、出、入の4つの基本形で運動します。
これらは臓腑の働きと密接に関わり、例えば肺が呼吸を司り、気の出
入をさせるなど、それら一つ一つの流れが、人体の健康を保つために
欠かすことができません。ではその気は人体にどのようなパワーを
与えているのでしょうか?これらは大きく5つに分けられています。
@推動作用
気とは非常に運動力をもつ物質であるように、気が体の経絡を駆け巡る
ことにより、血液が体を巡り、体内の各組織、器官にエネルギーを与えられ、その働きを促進する力を持ちます。例えば肺の気は呼吸を促進し、腎の気は発育や生殖器の働きを促進します。もし気が異常に不足し、虚の状態になってしまうと、血や津液が体を巡らなくなり、疲れやすい、息切れおこすなどの症状が出てきます。
A温養作用
ズバリ、体を温め、養う、つまり新陳代謝に欠かすことが出来ないのが、この気です。気は体の熱の源であり、もしこの機能が衰えると、手足が冷える、寒がりなどの症状が出てきます。この気がありすぎても問題です。例えば、気の流れが何かの要素で遮られ、気がたまると熱を発します。この状態を実といいます。《素問・刺志論》に”気実者、熱也;気虚者、寒也。”とあります。
養う作用、つまり気の営養作用とは、例えば皮膚を柔らかくしたり、筋肉の働きを調節したりなど、経絡を通して営養を人体の各部分に与えることを指します。
B防御作用
これはいわゆる免疫力に関係する作用です。外からやってくる邪、”外邪”から体を守り、その邪と戦うのが気の大切な働きで、その中でも中心となるのが気の中でも”衛気”と呼ばれます。例えば風邪をひいた時に発熱をするのも気が邪気と戦っていると考え、中医ではまだ体の中の攻撃力が高い状態であると評価します。当然、この気が不足している状態、つまり気虚ではこの力が弱まっているわけで、風邪をひき易いなど、抵抗力の低下を示します。
C固撮作用
気は体にある液体、つまり血、津液、汗、精液、など各物質をしかる場所にとどめておく作用を持っています。例えば習慣性流産や女性のおりものが多い、汗かきである、夢精などすべて関係しています。この作用により、体の液体がムダに流出されるのを防ぐわけです。
D気化作用
これは物質が体内で変化することを指します。例えば気が血に変わったり、また食べ物を人間の体が利用しやすいように水谷精気にかえたり、新陳代謝によって汗や尿が生成されるのもこの範疇です。もちろん汗や尿の排出には前述のように気の固撮作用の影響を受けるわけで、これらはお互いに相関してます。
簡単ですが、この5つの気の働きをご紹介しました。お分かりのように中医学における気とは、極めて根本的な考えであり、中国の文化、哲学とも大きくかかわりあった奥深いものなのです。しかし気という一つのカテゴリリーの中にこれだけ多くの事柄をわざわざ関連させた古代中国人に意図するところに、ひょっとすると現代医学にも通用する人体の未知が隠されているかもしれません。
気のついてのご紹介はこれまでにして、次回は中医学を語る上で欠かすことの出来ない要素の一つ、陰と陽の考え方についてご紹介します。
(山之内 淳)
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